本日は、湘南歯科クリニック新宿院で受付カウンセラーとして働く阿部さんにインタビュー。入社当初の失敗経験やその乗り越え方など、ひたむきな成長ストーリーをお伺いします。
初歩的なミスばかりを繰り返しては、落ち込んでいた入社当初。
阿部さんは今から6年前にSBCに転職したとのことですが、入社当初はどんな気持ちだったんですか?
正直なところ、美容業界未経験の自分には厳しい世界だなと思っていました…。同期は元美容外科のカウンセラーで知識も豊富。先輩たちは忙しくてもテキパキと働いている人ばかり。対して私は基本的なミスを連発してしまって、周りに迷惑をかける一方だったので。入社当時から私を知っている先輩と話すと、今でも「阿部さんが入社してきた時は、『ヤバイやつが来た』ってみんなで話してたんだよ」と言われます(笑)。そう言われていたのも納得できるくらい、自分でも当時の私はやらかしていたなと思いますね。
例えばどのようなミスをされていたんでしょうか?
カウンセリングでカルテを記入する際に、全然違うお客様の名前を書いたり、どう見ても女性なのに「男性」と書いたりしていましたね。特に衝撃的だったのが、業務連絡の時にカウンセラー主任から、「クレジットカードをお預かりしたのにカードをきらないでお客様にお返しした人がいます」と言われて、犯人が自分だったことです。言われるまで自分で気がつかなかったことにびっくりしましたね(笑)。
確かに『ヤバイやつが来た』と思ってしまうかもしれません(笑)。
このような初歩的なミスを注意されても何度も繰り返してしまっていたので、「私みたいな人がいたら、お客様にも会社にも迷惑がかかるな」と思うようになりました。いっそ会社を辞めた方がいいのではないかというところまで悩んだんです。
日常の言動や行動から変えた仕事への姿勢
そこまで思い悩んでいた阿部さんが辞めなかった理由は何だったのですか?
周囲の方々に恵まれていたことが、辞めることを思いとどまった一番の理由でしたね。ミスばかりの私も受け入れてもらえるくらいクリニック内の人間関係も良好だった上、来院されるお客様も優しい方ばかり。「仕事さえ完璧にできるようになったら、絶対に楽しく働いていけるだろうな」と感じていました。なので、「ここで逃げてしまったら、何をしても続かない」と覚悟を決めて仕事に励みました。
数ある失敗経験を通して仕事に対する覚悟を持った阿部さんですが、実際に仕事に取り組む姿勢に変化はあったのでしょうか?
はい。覚悟を決めただけじゃ何も変わらないので、やはり大事なのは行動。そう思って、まず変えたのが口癖。「ネガティブな言葉は絶対に使わない」ということを日々の仕事の中で徹底しました。例えば「阿部さんこれできる?」と言われたら、「はい!できます!」と何でも前のめりで答える。「分かりません」「できません」と言わずに、まずは行動しないとミスをカバーできないと思ったんです。「疲れた〜」と言いたくなったら、「今日もいっぱい頑張った!」と言い換え、なるべく愚痴を言わないように気をつけていました。
なるほど。行動を変えて阿部さん自身の仕事に対する向き合い方も変わって、周りの人たちの反応も変わっていったのではないですか?
そうですね。前向きな言葉を使って挨拶をすると、みんなと気持ちよく話せるようになるからか、以前より相談にも乗ってもらいやすくなった気がしました。そうすると自分一人で悩む時間が減って、その分業務のスピードも上がるようになったんです。周囲の方々のおかげもあって、毎日必死で頑張っていたら段々ミスをする数が減少。2年目くらいにやっと一通りの仕事ができるようになりました!しかも、キャリアアップ研修に参加したことで、よりレベルの高い接客スキルまで身につけることができたんです。
失敗を乗り越えることで大きな成長へとつながった研修制度
素晴らしい成長ですね!
ちなみにキャリアアップ研修はどのような内容だったのですか?
各クリニックの優秀な社員の方々に細かな接客の指導をしていただく研修です。受講者は全国トップレベルのカウンセラーたちばかりで、「私なんかがついていけるのかな?」ととても不安でした。中でも印象的だったのが、完璧にできるまで何度も繰り返すロールプレイング。このプログラムの中でも何度も同じミスをして、できるようになったら今度は違うミスをして…と、失敗を繰り返していましたね(笑)。他の参加者からの遅れをカバーできるように、自主トレに励んでいました。
そんなこんなで何とか研修は終盤まで進み、迎えた最終試験。やっとの思いでたどり着いた試験でも、やはり私は期待を裏切りません…。何も見ないで数分間スピーチしないといけなかったのですが、あれだけ練習したのにも関わらず、話すことが全部飛んじゃったんです。
大ピンチ…。そんな状況で阿部さんはどうしたんですか?
もうダメだ、と諦めかけたんですけど、「落ち着いて!こういう時は私の大好きな歯科の話をしよう!」と咄嗟に思いついて、いかに自分が仕事を楽しんでいるか話し始めたんです。そうしたら今度は楽しくなりすぎてしまって、スピーチの締めとして言うはずだった今後の目標を、制限時間内に言えないまま終了になってしまったんです!ピンチを切り抜けたと思ったのですが、最後の最後にやらかしてしまいました…。
それでもトレーナーの方々に熱意が伝わったんでしょうね。終わった後にマネジャーが「良かったよ〜!」と言ってくれました。それで何とか研修を終えることができたんです。頑張りを見てくれる会社で本当に良かったなと感じました。
それは、本当に良かったです!研修でのたくさんの失敗と克服するための努力が、阿部さんのスキルアップに繋がったんですね。それにしても、制限時間を忘れるほど歯科のお仕事が好きなんですね。
歯科は比較的お客様と長いお付き合いになることが多いので、接客をしていて楽しいんです。セラミックだと3ヶ月〜1年以上通っていただくことになりますからね。
特に印象に残っているお客様はいらっしゃいますか?
歯科に異動したばかりの頃に担当した、営業職のお客様は忘れられないですね。すごく淡々とした性格の女性の方で、大きな手術にも関わらず落ち着いているご様子でした。これから行う手術の内容や料金のご説明をしているうちに、お客様が鎮痛剤を飲む時間になったんです。空腹の状態で鎮痛剤を飲むことは良くないので、「チョコだけでも大丈夫なのでいかがですか?」と私のチョコを差し上げたんです。すると、お客様が泣き出し始めてしまったんですよ。
お話を聞いてみると、手術をすると決めたのは自分だけど、実はずっと不安だったのだそうです。「自分に自信を持ちたくて決めたことだけど、本当は怖い」と泣きながらおっしゃっていました。チョコを食べたらホッとして泣いてしまったんでしょうね。そんなお客様を見て、「ああ、私がいつも通りに手続きをしている間に、お客様はこんなに不安になっていたんだ…。そんなことにも気づかないなんて私は何てバカなんだろう」とものすごく反省しました。でも今となっては、お客様と深くお付き合いする上で大事なことを気づかせてもらえたと思っています。だから、もっと仕事を頑張っていかないと!と気が引き締まりました。
これからは悩む後輩の背中を押せる先輩へ
これまで失敗や反省を乗り越えて成長し続けてきた阿部さんに、今後の目標をお伺いしたいと思います。
今後は、教育面を頑張っていきたいと思っています。私が所属する湘南歯科クリニック新宿院は、少数精鋭ですごく熱い仲間たちが集まっているんです。SBCというと美容医療のイメージが強いと思いますが、「歯科も負けずに盛り上げていこう!」というスタッフたちの勢いが感じられます。
だから、一緒に盛り上げていける頼もしい人材を育てられるように頑張りたいですね。私が新人のスタッフたちにいつも言っているのは、「まずは3ヶ月だけ弱音を吐きながらでもいいから、絶対に頑張っていこう!」ということです。研修中はたくさん勉強することもあって自分の時間も減っちゃうし、「この仕事に向いていない?」と不安になるかもしれない。けど、それらを全て乗り越えて今の私があるので、新人のスタッフたちも前向きに頑張って欲しいなと思います。
いろんな経験を乗り越え、成長してきた阿部さんだからこそ生まれる想いですよね。
最後に、これから入社する方たちにアドバイスがあれば聞かせてください!
こんな私でも出来るようになるのだから、自信を持って仕事をしてほしいですね!その中で仕事をする上で気をつけてほしいのは、普段の言葉遣いでしょうか。「できない」と言うと自分のモチベーションも下がってしまうし、先輩も「この人に教えても仕方ない」と諦めてしまうかもしれません。まずは、「やらせてください!」「教えてください!」と言って、やってみることです。怒られても言い訳しない。「だって、あの先輩がこう言ったんです。」という言い訳は、私も絶対にしませんでした。さらに、チームで働く以上、個人の成功や失敗はみんなで分かち合うことも大切です。失敗したらカバーするし、成功したら自分のことのように喜ぶ。そんなチームを私自身もSBCで育てていきたいと思っています。だから、怖がらずにいろんなことに飛び込んでみてほしいと思います。
阿部さんみたいな先輩がいると心強いですね。本日は貴重なお話をありがとうございました!