今回はマーケターの川中さんにお話を伺います!川中さんにインタビューさせてもらうのはこれで2回目ですよね?
はい、入社2年目の2016年にもインタビューを受けました。当時の記事には、前職のインターネットリサーチ会社を退職して、「もうマーケティングはやめる!」と思ってSBCに面接に行ったのに結果としてマーケターとして採用されたという経緯や、入社後の苦労話などがざっくばらんに書いてあって、今見ると少し恥ずかしいです(笑)。
「SBCで働く女性たちが仕事を楽しんで、キラキラしている印象だった」と話されていましたね。あれから4年が経って、川中さんも入社6年目!どうですか、以前と比べて変化はありましたか?
もう変化だらけです。SBCは美容医療業界でトップの地位にいるにもかかわらず、常に成長を求めて貪欲に変化し続けていく会社なんです。だからこそスタッフに求められるレベルや業務内容も変わり続けています。正直最初は、「同じ会社の同じマーケティング部にいるのに、ここまで仕事内容って変わるものなの?」と驚きました。入社後に感じた1番のギャップかもしれません。
SBCが創業20年で国内トップクラスのマーケットシェアを誇っている背景には、そういう変化の連続があったのですね。川中さんは今までどんな仕事を経験されてきたのでしょうか?
以前のインタビュー時には、クリニックごとのマーケティング業務(各美容クリニックの業績や顧客データなどを分析し、改善案や新規企画を提案する)がメインで、付随して各クリニックごとのサイトのデザインリニューアルなどを行なっていました。
そうでしたね。クリニックの業績を向上させるため、データに基づいた様々なアイディア出しをされている話を伺いました。
でもその翌年には、今までがっつり勉強してきた美容医療の分野から離れたんです。不妊治療を扱う六本木レディースクリニックや、子どもの低身長治療や関節の痛みなどを扱う西新宿整形外科の担当になりました。
美容医療と全く異なる領域ですね。
メディカルグループとして再生医療や不妊治療など10以上の診療科目を展開するSBCならではだと思います。その翌年には、美容部門に戻ったのですが、同時に審美歯科部門も担当することになりました。
美容医療、不妊治療、整形外科と続いて今度は「歯」ですか。
おかげさまでだいぶ専門知識が増えました(笑)。SBCの歯科部門は美容医療部門に次いで規模の大きな事業なので、なかなかプレッシャーのかかる時期でしたが、やりがいも大きかったです。
美容部門に続いて様々な領域を任されるのは、マーケターとして川中さんが期待されているという証拠だと思います。担当部門が度々変わることに苦労はなかったですか?
入社以来ずっと会社規模が拡大していく環境だったので、こういうものかなと思っていました(笑)。飽きっぽい私にはこのスタイルが合っていたと思います。
ただ、不妊治療や審美歯科を担当したときは、お客様の立場で物事を考えることが難しかったですね。美容医療と違って自分の生活の延長線上に今まで無かった分野なので、施術を受けたい理由をうわべでは分かった気になっても、心の底から納得するまで寄り添えていないというか。
正直な話、お客様の気持ちに寄り添えなくても、広告は出せるし治療の説明ページも作れます。でも悩みに本当に寄り添える人と、そうでない人の打ち出すメッセージは違うと思うので葛藤はありました。
そういうときはどうしていたのでしょう?
まずは治療を深く知って自分の引き出しを増やしていきました。お客様に治療を勧める上で、知識は絶対必要だと思っていたので。
あとは現場スタッフと出来るだけコミュニケーションを取るようにしていましたね。クリニックの意見を直接聞くことで治療への知識も深まりますし、より現場に寄り添った施策を打つことが出来ます。
特に美容医療以外の領域を担当した時は、わからないことだらけだったこともあり、現場スタッフにかなり協力してもらいました。現場も忙しい環境のはずなのに、質問すればすぐに丁寧に答えてくれたり、マーケティング業務に必要なお客様調査の実施も快諾してくれたり。
現場との信頼関係の構築が大事なんですね。
それはもう絶対に大事です!マーケティング担当者の視点と現場のニーズはときに異なるので、現場で働くスタッフたちと意見が割れることもあります。そこで上手くすり合わせていくためには、専門知識はもちろんですが日頃の信頼関係の方が大事なときもあります。
現場と信頼関係を結ぶために川中さんが意識していることはありますか?
相手の状況を把握して行動することは心掛けています。どうすれば現場の負担や混乱を減らしてスムーズに実行できるかを、よく考えてから業務依頼するようにしていますね。
私たちがキャンペーンや売上施策をいくら考えても実際に取り組むのは現場です。一見些細な配慮の積み重ねが、「困ったことがあったら川中さんに相談しよう!」という信頼につながると思っていて。このような複数ポジションとの調整力やコミュニケーション能力はSBCに入社したことでだいぶ鍛えられました。
マーケターとしての成長を感じる部分でしょうか?
私個人としては、マーケターというより社会人として活躍するための力がついたと思います。転職を考えている方に「SBCではどんなスキルが身につきますか?」と聞かれたら、「人として成長できます」という答えになるのかなと。
もちろんマーケティングスキルも深められると思いますが、美容医療業界は特殊なので汎用性が高いかどうかは分かりません。ただ、様々な立場・職種の方とコミュニケーションを取ることが多いSBCでは、人を動かすコミュニケーション力、寄り添う力、調整力などの力を身に着ける機会は非常に多いと思います。
上司の片寄さんとのツーショット。一緒に働いて5年目(!)と長い付き合いに。
マーケターとして成果を出す際に重要な根本の部分が磨かれるのでしょうね。
結局は「人とどう関係を作るか」にかかっていますからね。幸いなことにSBCはあたたかい人がとても多いので助かっています。5年半くらい勤めていて、「この人冷たい!」と思った経験がないんです。
川中さんがSBCの人のあたたかさを感じたエピソードってありますか?
たくさんありますが、最近では2020年のSBCアワード(年1回のグループ全体の表彰式)のときでしょうか。ありがたいことにコーポレート部門最優秀賞をいただいたのですが、思っていた以上にたくさんの方にお祝いの言葉をいただいたんです。こんなこと言うのもアレですけど、普段一緒に仕事をしているマーケティング部のメンバーが「おめでとう!」と言ってくれるのは変わったことじゃないですよね?(笑)
まあ、普段の頑張りも知っていますからね(笑)。
でも、別部署の方や、以前担当として関わっていた歯科のスタッフなど、今は仕事で密に接しているわけではない方々から「写真撮ったよ!」と写真が送られてきたり、直接「おめでとう!よかったね!」と声をかけてもらえたときには嬉しくて思わず泣きそうになりました。
部署やポジションを超えてお互いの成長を喜び合える仲間ができたことはすごく嬉しかったです。
それだけ濃密な時間を過ごしていたのでしょうね。今もどこかのクリニックのスタッフたちとマーケティング戦略を練ったりしているのでしょうか?
今はまた全然違う仕事をしているんです(笑)。現在の私の仕事は、既存のお客様とのコミュニケーション戦略の立案・実行で、メルマガやLINEをつかった集客施策が主業務です。「既存のお客様の来院頻度を増やすこと」がミッションですね。
というと例えば、脱毛目的でSBCに来た人の施術が終わっても、たるみケアのために再びSBCに来るように促す、ということですか?
もちろんそれも一つですけど、SBCのファンになってもらって、もっと気軽に来たいと思える場所にすることを大きなテーマとしています。昔に比べたら美容医療自体のハードルも下がったし、SBCは良心的な価格設定なので利用しやすいと思いますが、それでもまだ美容医療に対してハードルが高く感じる方もいらっしゃいます。
お金を貯めて、一大決心して行く場所というイメージがあるのかもしれませんね。
SBCはそのハードルを美容院に行く感覚まで下げたいんです。ちょっと肌荒れしちゃったから行こうかな、くらいに。
美容院くらいカジュアルに、って良いですね。
少し大げさかもしれませんけど、それが実現したら「世の中が変わっていく流れを作れた」ということになると思っています。
私は美容が好きでSBCに入ったので、自分の好きなものを広めていける今の仕事が本当に面白いんです。友人にメニューをおすすめするような気持ちで、読み手の顔が思い浮かぶまで具体的に相手を想像してメルマガを書いています。
こちらが川中さんの書いたメルマガ。おしゃれで、読み物としても楽しいコンテンツになっています。
メルマガの反響はいかがでしょうか?
反響はけっこうあって、特に美容皮膚科系の治療は反応が良いですね。以前担当していた新規開拓でのマーケティングは、広告をどのくらいの予算で回すかとか、CMで何を訴求するかを考えることに面白さはあったんですけど、規模の大きさ故トライアルの難しさも感じていました。
メルマガは配信対象もコンテンツ内容もある程度自由に設定ができるので、いろいろトライアルができる点が楽しいです。開封率やコンバージョン率も数字に出るので効果検証がしやすく、改善のしがいもあります。
以前とは違ったやりがいを感じているのですね!
入社したときは自分がまさかメルマガを書くなんて想像していなかったのですが、今までの集大成になっている気がしています。
毎年異なる分野でのマーケティングを体験できたおかげで、美容や美容以外の知識も身についたし、クリニックのメンバーがどんな気持ちで働いているかも分かったし、様々な規模のマーケティング手法も試すことができました。今のポジションを目指してきたわけではないですが、自分のやりたいことと、得意なことが重なる部分に上手く落ち着いたなと思っています。
やりたいことと、得意なことというのは?
様々な仕事をするなかで、私は文章を書いたり、デザインのレイアウトを考えたりするといったクリエイティブ系の仕事が好きだということを実感したんです。今担当しているメールマーケティングはまさにそういうことを考える仕事でもあるので、今までの経験を詰め込んで頑張っています。
得意なことと、今までの経験をいかせる仕事内容って理想ですよね。
そうですね。SBCのマーケティング部は変化が多い環境なので、「これが好きです!」と周囲に発信しておけばチャンスも巡ってきやすいと思います。私も面談で「この先どんなことをやっていきたい?」と聞かれたときに希望を言っていました。だから良い感じに今のポジションに就けたのかなと。
上手にチャンスを掴んでキャリアアップにつなげてきたのですね。では最後にそんな川中さんの今後の目標を教えていただけますか?
メールマーケティングは私が担当になってから本格的に動き出したので、仕組みづくりに苦労しましたが、今やっと軌道にのってきたところなんです。これから売上に大きく貢献できるチームに育てていきたいですね。最近シナリオメール(あらかじめ設定したメールをユーザー毎の状況やアクションに応じて自動で配信するマーケティング手法)を始めたので、送る相手のことをより深く考えて発信していきたいと思います。
あとは昨年末に結婚したので、家庭と仕事のバランスをとっていきたいです。今回のコロナ騒動で在宅でも仕事ができることがわかったので、今後ライフスタイルに変化があっても、会社の制度を上手に活用して仕事を続けていきたいなと。これから入社してくる方も、家庭と仕事を両立していてる人が同じ部署にいれば安心だと思うので、まずは自分から実践していきたいと思います。