今回は新宿コールセンターでビューティーオペレーターを務める岩瀬さんにインタビューします。岩瀬さん、とっても素敵なお声ですね。さすが声で接客するビューティーオペレーターですね!
ありがとうございます。音大で声楽やピアノの授業があったからでしょうか。
岩瀬さんは音大出身なんですね。SBCメディカルグループに入社する前は何をやっていらしたんですか?
オペラ歌手です。初台の新国立劇場と契約し、有名なものでは「カルメン」などに出演していました。
すごいですね!そして、オペラ歌手から美容クリニックのコールセンターに転職した理由が気になります。
一度、しっかりとした社会人になってみたいと思ったんです。オペラ歌手は、衣装さんやヘアメイクさんが付いて綺麗なドレスを着て、豪華な舞台に立つというとっても非日常な世界が日常なんです。音楽的な肩書きは十分いただいていましたが、「私って社会的に不適合者?ビジネスマナーや一般的な常識が全然ないかも?」と思うことが多くありました。
それで常識を身につけようと、転職ですか?
それも理由の一つです。後は、ストレスを強く感じていたためですね。とても楽しい仕事でしたが、ミスが許されないプレッシャーや、営業担当者がいないので自らを売り込まないと仕事が来ないという過酷な環境に疲れてしまったんです。
なるほど。SBCのビューティーオペレーターになってみていかがですか?入社前後でギャップはありましたか?
入社前に「覚えることが多い仕事ですが、大丈夫ですか?」と聞かれたんです。新しいことを覚えることには自信があったのですが、入社当時は「こんなに沢山覚えることがあるんだ」と驚いた記憶があります。
入社後は、注射の種類から学びました。ヒアルロン酸だけでも「リジェンフィール10F」「ジュビダームビスタウルトラ」「ビタールライト」などなど数種類あって、その名前と効果はもちろん、部位や期間によって取り扱いが変わるのでそれぞれの対応も覚えます。コールセンターには全国のお客様からお問合せの電話が入るので、各院の医師の得意な施術も把握しないといけません。美容に興味はありましたが、美容医療については全く知らなかったので研修中は努力しましたね。
元オペラ歌手という経歴を伺った時はびっくりしましたが、「努力できる人」はどの分野にいってもストイックに努力できるんですね。
オペラ歌手時代は曲を次々に覚える環境にいたので、短期間でこれは絶対に覚える!と決めたらグダグダ言わずにやれるのかもしれません。業界や職種が全く違っても、仕事に対する取り組み方は変わらないのでオペラ歌手としての経験は無駄にはなっていないと思います。実際、コールセンターには様々な経歴を持った方がいます。
なるほど。研修期間はやはり相当頑張りましたか?
そうですね。美容医療の基礎知識が無かったので苦労しました。ですが、転職される方は皆平等にゼロからのスタートなので自分だけできない、ということはありません。SBCは研修制度など会社の受け入れ態勢がしっかりしていたので安心でした。先輩も忙しいはずなのに、一人一人の面倒をきちんとみてくれるので助かりました。
今ではもう完璧にお問合せ対応できるのでしょうか?
いえいえ、美容業界は毎日新しいものが生まれているというくらい変化があるので、常にアンテナを張っていないといけません。それに自分が実際体験して初めて分かることもあるんです。
私はSBCのスキンケア用品を使っていますし、「ピーリング」や、リフトアップの施術も体験したので、看護師などのスタッフがどんな流れで施術を行うのか、痛みはどの程度なのかといったことが分かり、お客様に説明しやすくなりました。
仕事を覚えやすくなる上に綺麗になれるなんて美容クリニックのコールセンターならではのメリットですね。ビューティーオペレーターとしてのやりがいはどんなところにあるのでしょう?
月並みかもしれませんが、「ありがとう」と仰っていただける時ですね。美容クリニックのコールセンターには、家族や友人には打ち明けられないことをお話しして下さる方も多いんです。例えば以前、泣きながらお電話してくださった方がいらっしゃいました。
その方は以前、SBCでお胸の手術を受けたお客様でした。手術自体は大成功だったのですが、お客様は「胸の手術って何歳くらいの方が受けるのでしょう?」と気にされていました。「金銭的にある程度余裕のある30〜40代のお客様や、出産後のケアとして利用される方が多いですよ」とお答えしたところお客様は、「あなたのような年で今更胸の美容手術を受けるなんておかしい」とお友達から指摘されてしまったと泣きながらお話ししてくださったんです。
それは悲しいですね。
お客様はとても傷ついたご様子でした。当然ですよね。でも、その一言はお客様がお胸の手術を受けてキラキラ輝きだしたことに対しての嫉妬だと私は思うんです。「それだけお客様がお綺麗になったということですよ」「美容手術はダイエットなど自分で肉体的に努力するものではありませんが、貯金や術後のケア、踏み出す勇気などの越えるべきハードルがいくつもあります。それに、いつまでも綺麗でいたいという気持ちは変わりません。お客様がご自身の努力で手に入れた美しさです。恥じることは何もありません」という気持ちを一生懸命お伝えしました。
本当にその通りだと思います。
お話ししていくうちにお客様は落ち着いて、前向きになって下さいました。最後は「本当にありがとう」と仰っていただけたんです。
実はそのお電話は、クリニックの受付カウンセラー宛にかかってきたものでした。担当されたスタッフが帰宅後だったため私が引き継いだのですが、それに対して「後日担当の者からお電話します」と伝えればいいのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、一件の電話にあまり時間をかけない方が効率的ですよね?
でも、お客様が助けを求めて下さった瞬間にケアできなければ私たちビューティーオペレーターがいる意味がないんです。クリニックに行くまでの時間も惜しい、担当者でなくても聞いてほしい話がある、そういったお客様から必要とされた時に向き合うことが私たちの仕事だと思っています。
予約の受付や、お問い合わせも大事な仕事ですが、お客様の悩みに真摯に向き合うことも重要な役割なんです。
コールセンタースタッフのイメージがとても変わりました。SBCのビューティーオペレーターとして今後の目標などがあれば教えてください。
優しくて、落ち着いていて、的確な判断ができるビューティーオペレーターになることです。私はせっかちな性格なので熱が入ると早口になってしまいがちなんです。声がビューティーオペレーターの唯一のコミュニケーション手段ですから、聞き取りやすく、安心できる口調を心がけてこれからもお電話を受けていきたいと思います。