リアルボイス

2021.12.16

「それは、お客様のためになっているか?」自問自答しながら、他社では買えない「価値」を生み出す、商品部の取り組み。

#ドキュメンタリー#中途採用

PROFILE

大手化粧品会社社長を経て、SBCメディカルグループ商品部・部長を務める。化粧品業界で長年蓄積してきた皮膚構造の知識や、化粧品やサプリメントなどの開発ノウハウ。さらには社長業として培った経営的な視点をSBCメディカルグループで最大限活かし活躍する。

お客様の笑顔のために世界中から選定した商品を届ける。

SBCメディカルグループ(以下、SBC)は、クリニックで施術に使用する機器をはじめ、医師が使用する器具、施術の効果をより良いものにするための化粧品やサプリメントまで、クリニックで使用される様々な物品を取り扱う部署が存在する。それが、商品部である。新しい施術を開発するにあたり必要となる薬剤、機械、器具を取り扱う商品部はSBCをリードしていく部署ともいえる。

商品部の部長を務める松井氏は以前、化粧品会社の社長を務めていた。以前から化粧品を通して、人を幸せにしたい、笑顔にしたいという想いが強かった。だが一方で、一般的な化粧品がもたらす効能の限界を感じ葛藤していた。

「一般的にドラッグストアや百貨店で販売されている化粧品は、すぐに効果が感じられないことがあります。お客様が期待するような短い期間で高い効果が得られるかというと少し難しい。そういった化粧品の限界を感じ、お客様にさらに満足していただけるものを考えたとき、SBCのような美容医療業界にたどりつきました。」

化粧品を通してお客様にさらなる幸せを届けたいという想いを美容医療でなら叶えることができるかもしれない。その希望こそが美容医療へ歩みを進める決め手となった。そして、業界のリーディングカンパニーでもあり、施術内容も豊富であるSBCを次へのステージとして選ぶ。化粧品やサプリメントの開発などこれまで積み上げてきたキャリアを、SBCの施術とオリジナル商品の開発、2つの視点から活かしていけると考えた。

「商品部では、湘南美容クリニックがお客様に向けたサービスの提供に使用する全てのものを管理しています。注射器、ガーゼ、消毒液など細かいものから、シミとりのレーザー機器という大きいものまで。薬剤一つ仕入れるときも、日本中だけではなく世界各国から選定し、社内で実際に試してから医師と共に評価を行いSBCに取り入れています。私を通らない薬や機械は一つとしてないんです。仕入れをしてからSBCオリジナルとして仕様を変更する場合もあります。例えば、針。針を細くすることで痛みが軽減され、術後のダウンタイムが短くなる可能性が高くなるんです。」

そういったお客様目線で幾度も改善を重ね、お客様にとって少しでも負荷のないものを目指していく。一方で、あまり大きく仕様を変更してしまうと、施術を行う医師の感覚が変わってしまうということも起こりかねない。とはいえ、110院(2021年現在)あるクリニック、全ての医師の感覚に合わせることも難しい。そういったお客様視点と医師視点のバランスを商品部では見定めていく。

医師と共にお客様の声を形にする商品開発

幅広い商品部の仕事の中でも特に松井氏が注力しているのが、商品開発である。SBCには年間200万人以上のお客様が来院されるが、そのお客様の声や意見を直接聞くのは医師だ。SBCでは、そういった現場や医師から届くお客様の声に応えるため、定期的に現場との共有会議が行われている。そして、新たな施術や商品として使用できそうな商材を探しては選定し、医師と共に評価を重ねていく。医療的に見て、安心、安全なものであるか、お客様の期待に応えられる商品であるか、世の中に打ち出すうえで商品として魅力があるか、あらゆる面から考察を重ね、商品開発を行っているのだ。

「化粧品に関しては実際にスタッフに協力いただきテストを行っているので、ビフォーアフターをリアルに知ることができます。何度も社内テストを重ね、短い期間でより良い効果がでるものを吟味しています。施術においては、うちは110院ありますから現場に落とし込んでいったときに、現場の全員が同じ質で提供することができるかという点も重要になってきます。医師や看護師の成熟度によって効果が変わってしまうようなものは、SBCにはあまり向いていないのかなと思いますね。」

SBC MEDISPAというオリジナルブランドがある。医師監修のもとヒト幹細胞培養液エキスを使用したホームケア商品だ。クリニックで受けた施術の効果を最大限感じてもらうためにも、自宅でのケアが重要だと感じていた医師の想いから生まれた。SBC MEDISPAの最大の特徴である「ヒト幹細胞培養液エキス」は美容業界でも注目されているため、他社のドクターズコスメでも使用されていることは多い。ただ、価格が違う。同じ成分を使っている他社の製品は1万円以上するが、SBC MEDISPAは4,000円ほどだ。

「大きな会社である魅力のひとつですね。SBCではクリニックが110院あるのでロット数を大きくすることでコストを下げることができる。他にもパッケージの簡素化や、自社工場から直接クリニックへ送ることで流通のコストも抑えることができます。そうすることで商品の質は高めつつも手に取っていただきやすい価格で提供しています。」

SBCならではの新しいメニュー開発に尽力を続ける松井氏。美容医療業界も競争が激しくなっていくなかで、いかに差別化を図るかを意識している。お客様にSBCのどこにメリットを感じてもらい選んでもらうのかを、商品という視点から探究し続けていく。

「お客様のためになっているのか?」と常に自身に問い続ける

クリニックで使用する機器や注射器・ガーゼなどを仕入れる際も、商品を開発するにあたっても、商品部の軸となっているのが「お客様のためになっているか?」ということだ。いかにお客様の笑顔、喜びをつくれるかがSBCの商品部として果たしていくべきことだと松井氏は考える。

「安心安全という部分は絶対外してはいけないのですが、SBCが大切にしている“3方良し”や、“先客後利”といった理念が大きな判断基準となります。お客様のためになるのか?SBCのためになるのか?というところで判断していけば簡単に答えは出てくると感じています。」

お客様を1人でも多く笑顔にさせるためにも、課題を見つける力、さらにその課題を解決するためのリソースの確保をいかにしていくのかが重要となってくる。実際に松井氏がSBCへ入社してから見つけた課題の1つが「クリニックで販売する物販のリピート率の低さ」だった。クリニックではカウンセラーや看護師がお客様にクリニックで受けた施術の効果をさらに上げるため、自宅でケアできる化粧品やサプリメントなどの商品を提案する。一度はお客様に購入いただいても、次につながっていない現状を解消したいと考え、SBC専用のECサイトが立ちあがった。

「商品がたとえ良くても、化粧品や美容液を買うためだけにクリニックへ行くのはお客様も大変だと思いました。なので、実際にクリニックで購入してみて気に入ってくださった方がリピートしやすい仕組みを整えたんです。今はまだSBCへご来院いただいた方限定で購入できるシステムですが、後々はそれ以外の方にも購入いただけるようにしていきたいです。SBCに接点のない方もまだまだ多い。そういった方々にもまず化粧品からSBCを知っていただけると嬉しいですね。」

松井氏が物販のリピート率という課題を見つけ、実際にECサイトを立ち上げるまでにかかったのは3年。少数精鋭で取り組んでいたこともあり、体制が整うまでに時間がかかってしまった。

「現場の課題感は短い期間でいくつも見つけることができました。それらを解決するためどのようなプロジェクトで進めていくかを固めた後、実際に各部署に協力してもらわなくてはいけない。どの部署も少数精鋭なので、時間と余裕がないなかでの体制づくりは苦戦しました。なぜこの改善が必要なのか、改善が行われないとどのような問題が起こるのか、どのような損失が生まれるのかということを、自ら会社へ働きかけていくことが大切だと改めて実感しましたね。」

SBCがさらに多くのお客様に愛されるため、新たに商品部としてアプローチしていきたいことは山ほどあるが、日々こなさなくてはいけない業務も多い。しかし、目の前の業務に追われるだけの毎日ではやりがいやモチベーションにつながりにくくなる。そんなとき、松井氏は部下によく伝える言葉がある。

「クリニック数が増えれば、使用する機械や物品も増える。そうなれば各クリニックのあらゆる機械や器具の管理を行う商品部も、比例して仕事が増えますよね?商品部全体の仕事が増えれば必然的に1人が担当する業務量が多くなりどんどんしんどくなる。そこで、 “自分がどうやったら楽できるのか”を考えるように部下には伝えています。楽する、とはもちろん怠けるという意味ではなく、いかに仕事を効率化させるのか、自動化させるのかという意味です。目の前の仕事をこなすことだけで手一杯という状態が続いてしまうようでは仕事もおもしろくない。目の前の仕事だけではなく、いかに楽しく、おもしろい仕事をつくっていけるかが大事だと思います。」

これまで松井氏は、仕事をするうえで何事にも興味を持ち「私がやります!」と前のめりの姿勢や、熱意を持って一つのことに取り組む姿勢を心がけてきたという。だからこそ、常に最先端の技術を取り入れながら、新しいことに挑戦していくことができるSBCの環境にこれまでにない楽しさを見出している。

「やはり業界のリーディングカンパニーとして名前をあげていただいている限りは、一歩でも二歩でも他のクリニックよりSBCが前に進めるような商品開発をしていきたいですね。美容医療で、お客様を幸せにすること。そこが常に自分のモチベーションになっています。ここまででいいや、しんどいからやめようと思ってしまったら、その先にあるお客様の笑顔にたどりつけません。SBCには2050年までに1万院開院を達成するという大きな目標がありますが、1万院に来院されるお客様全員に美容医療の力を感じてもらえるよう商品部として尽力していきたいです。」

松井氏がSBCの商品部部長として奮闘し続ける理由は、美容医療を通しコンプレックスを解消されるお客様の喜びや笑顔を増やし続けていくためである。今までにない新しい施術やより良い施術がこれからも求められていく。それらの成功をアシストするためにはSBCで扱う機械や物品が必要不可欠である。そういった美容医療に欠かすことのできない「物」という部分からSBCをリードしていく商品部。松井氏は自身へ寄せられる期待に全力で応えながら、SBCが見据える壮大な目標に向かい走り続けていく。

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